【誘発・無痛分娩】希望していた自然分娩ではなかったけれど、最高のお産だった理由【出産レポ】

こんにちは。4ヶ月ベビーの母になったつきのこです。今日は、私がカナダの公立病院で経験した出産について、無痛分娩を中心に振り返ってみたいと思います。

結論から言うと、『無痛分娩は想像の100倍良かった!』という話です。

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無痛を選ぶまでの経過

  • 妊娠中の経過は良好
  • バースプランでは自然分娩を希望
  • 予定日を過ぎても生まれてくる気配がなく、予定日+6日目で誘発分娩に。
  • 陣痛が進む中、無痛分娩に切り替えました

無痛分娩に切り替えた理由

自然分娩を希望していた私が、無痛分娩に切り替えた理由は、大きく2つ。

まず1つは、子宮口の開きが思ったより遅く、体力的に不安を感じたから。

実際に内服・点滴・バルーンと誘発が始まり、バルーンが抜けるところまではあっという間だったものの、その後、子宮口の開きが停滞し始めました。呼吸法はしっかりできていたし、リラックスのためお風呂に入ってみたりもしたのですが、陣痛だけが強くなるばかりで肝心の子宮口はなかなか開きません。この調子だと出産に何時間かかるのか分からないし、産後すぐにベビーのお世話が始まると考えると、体力を温存したいと思うようになりました。

もう一つは、付き添ってくれている夫の存在です。

陣痛が強くなってからの数時間は、彼と話すのもままならない状況。ずっと献身的にサポートしてくれていた夫に対して、「ありがとう」の一言も言えないことが、精神的につらく感じました。

無痛分娩は、入浴後の内診の結果を受けてがっかりしていたところに、先生が提案してくださり、この2つの理由から無痛分娩に切り替えることにしました。

無痛分娩のいきみ問題

無痛分娩では、いきみにくいとか、いきむタイミングが分からないといったデメリットがよく挙げられています。私がバースプランを決める際に無痛を除外していたのも、これらのデメリットを聞いて不安だったから。

でも実際には、特に不便さを感じることなくベビーを産むことができました。

確かに、いきむタイミングはあまり分からなかったけど、看護師さんが毎回『今!』とタイミングを教えてくれたし、時々は自分で子宮の収縮を感じることもあったので、その時は自発的にいきむこともできました。

また腰から下は感覚がないので、最初は「ちゃんといきめてるのかな?」と少し不安もありましたが、これもまた看護師さんが『上手!出てきてるよー!』と毎回褒めちぎってくれていたおかげで、自信を持っていきむことができました。褒められると頑張れるタイプです。

でも、真面目な話、これは普段からヨガや筋トレを習慣にしてきた成果もあったと感じています。力を入れる場所を体が覚えていたおかげで、上手にいきめたと思います。

無痛分娩は全く予想していなかったので、事前学習0の状態でしたが、それでも看護師さんのサポートのおかげで、不安なく出産することができました。

無痛分娩の良かったこと

それはもちろん、痛みからの解放されたこと。

でも、それ以上に、「もうすぐ会えるね」「楽しみだね」と夫と話しながらベビーが降りてくるのを待つことができたのが、何よりも心に残る思い出になりました。夫婦2人で過ごす最後の時間だからこそ、2人でドキドキワクワク感を味わい、共有することができたあの時間は、大切な思い出になりました。

希望していた出産と違うお産を経験して

妊娠がわかってからは、自然分娩での安産を迎えられるよう、体づくりに励んできました。「妊娠・出産=神秘的・自然なもの」という考えだったため、誘発分娩が決まった時はすごく落ち込んだし、劣等感でいっぱいでした。結局、無痛分娩までも経験し、当初の予定とは全く違う、想定外の出産経験になりました。(実はその後、胎盤排出と共に1.5リットルの出血も経験しました)

それでも今、「いい出産だった!」と思えるのは、無痛分娩に切り替えた後の時間が、心から良いと感じられるものだったからだと思います。

無痛分娩の提案を受けた時は、正直、どこか後ろめたい気持ちがありました。でも、痛みから解放されたことで、もうすぐ娘に会えるという楽しみを夫と分かち合いながら過ごすことができました。夫婦2人の最後の時間を有意義に過ごせたことは、大切な思い出になりました。

また、大量出血の事態を医療に助けられたことも合わさり、これまで”自然であること”だけに価値を置いていた自分の偏った考えに気づくことができたのも、大きな収穫でした。

妊娠も出産も、生命の神秘であることは確かです。娘を見ていると、不思議だなぁすごいなぁと思うことばかり。でも、だからと言って科学に頼ることは悪じゃない。頭痛がある時は痛み止めを飲む。私にとっては、それが当たり前だったはず。

けれど、妊娠出産のこととなると、不思議と”痛みに耐えてこそ”という根性論や、自然分娩を美学とするような価値観に縛られていて、そのせいで自分の選択肢を狭めていたことに気づきました。

最後に

月並みな言い方かもしれませんが、やっぱり出産は命懸けでした。
10カ月かけて大切に育ててきた我が子に、お互い元気な状態で会えた――それだけで、本当はもう十分すぎるくらい幸せなこと。

だからこそ、出産方法に優劣はないし、”こうでなきゃ”という思い込みに苦しむ必要もないと思います。大切なのは、自分がそれをどう受け止めるか。

これから出産を迎える方には、ぜひ、自分と赤ちゃんのタイミングや状況に寄り添って、最良の選択をしてほしいなと思います。
そしてもし、かつての私のように、誘発分娩(や帝王切開)が決まって落ち込んでいる方がいたら……どうかその気持ちごと大切にしつつ、赤ちゃんに会える喜びを胸に、自信を持って出産に臨んでほしいなと思います。

私自身、「自分のやりたいように産むこと=満足のいくお産」だと思い込んでいたけれど、娘の産声を聞いた瞬間、ハッと気づかされました。

出産のゴールは、“元気な命が生まれること”。

どんな方法であっても、その命が生まれたという事実だけで、出産はもう十分に尊く、素晴らしいものです。

ここまで読んでくださったみなさんが、無事に出産できることを祈っています。

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