妊娠後初の検査、予約に大苦戦!

同じようで違う毎日

前回は若干がっかりなカナダの初回の妊婦健診でしたが、今回は初回の検査(血液・尿・遺伝子スクリーニング)について。

しかし、この検査の予約(clicsante.ca)が初見の私には本当に難しかった!

カナダは公共の施設で受ける医療費は無料なのですが、この予約ポータルが使いこなせなかったせいで、有料の検査施設を使ったり、予約がキャンセルになったり、右往左往したりと一苦労でした。

私たちの苦労が、これから妊娠出産を経験される方の参考になればいいなと願い、ここで一つ経験したことをまとめておきます。長くなりますので、手っ取り早く簡潔に理解したい方は、下の目次から7.【まとめ】に飛んでください。

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初回の妊婦検診で、検査予約の説明を受ける

前回の記事でも書いたように、初回の産婦人科医の検診で、血液検査(遺伝子スクリーニングを含む)と尿検査は指定の妊娠週数の期間に妊婦自身で別施設へ受けにいくように言われました。予約は専用の予約ポータル(clicsante.ca)から各自で行う必要があるとのこと。自分で予約するので、週数を間違えないように気をつけて予約を取らねばなりません。

医師から受け取った受診票は2枚。
・一般的な【血液検査】【尿検査】の指示が書かれた書類
【21トリソミー】(遺伝子スクリーニング)の書類(複写)

21トリソミーの書類には、10週から13週6日で検査を受けるように記載があり、医師からは『血液検査も尿検査もスクリーニングも全部一緒に、CLSCで無料で受けられるよ』と言われました。

帰宅後、いざ予約

初回の検診から帰宅して、早速予約ポータル『Clic Santé』にアクセスしてみたのですが、このサイトがすーーーっっっごく難しい。

このサイトは、
①検索窓に受けたい検査内容と自宅の郵便番号を入力する(検査内容はカテゴリから選択することも可)
②検査が受けられる会場が、自宅から近い順に表示される
③施設と検査内容を選択
④日程を選択
⑤名前や住所などの個人情報を入力
このステップで予約ができるシステムになっています。

しかし、そもそも“受けたい検査内容“というのが不明瞭で、受診票に書いてある”profil grossesse”とか“1st bilan de grossesse”とかは検索窓に入力しても候補が出てきません。カテゴリーで“Grossesse et pédiatrie (Pregnancy and Pediatrics)“を選んでみても、それらしい検査項目が出てきません。

ちなみに、これが私が受け取った受診票。塗りつぶされた四角とチェックが入った項目の検査を受けてね、という指示です。

無理やりこじ付けて進めていっても、CLSCはヒットせず有料の施設ばかりが表示されたり、CLSCが表示されても日程を選択する段階で“満員”と表示されていて予約できなかったり、と完全に手詰まり状態でした。先生の説明はあっさりしていて簡単そうだったと思っていたので、こんなところでつまづいている自分たちって相当アホなのかもしれないと落ち込みました。笑

CLSCは諦めて、有料施設を予約

とにかく指定された週数で検査を受けなければならないので、CLSCは諦めることにしました。
Blood test という名目で予約枠が空いていた近所の薬局(Jean Coutu)内の検査施設を予約。ここは遺伝子スクリーニング検査はできないと記載があったので、プライベートクリニックのharmony testを別日に予約しました。

両施設とも⑤の段階で受診票のスキャンを添付するよう指示があったので、添付して予約をしました。(ちなみに、尿検査についてはどこにも記載がありませんでしたが、添付した受診票を見て検査してくれることに賭けました。笑)

ちなみにharmony testとは、13・18・21トリソミー、性染色体異常、胎児の性別を検出できる血液検査のこと。プライベートクリニックで受けることができ、値段は施設によってまちまちですが、大体500ドル前後かかります。(予約時点での支払いはありません)
私たちは、期間が迫っていることにすごく焦っていたし、21トリソミー以外の染色体異常も分かるメリットは大きいなと感じていたので、こちらの検査を受けることに抵抗はありませんでした。

【harmony検査】は予約完了できず。。

ものすごく時間がかかったのち、ようやく全部の検査の予約ができたぞ!と思っていたのも束の間、プライベートクリニックからharmony testの予約は受け付けられないという趣旨の電話がかかってきました。

どうやら私が添付した受診票はパブリック用らしく、プライベートクリニックで検査を受けたい場合は医師に相談して受診票を作り直してもらう必要があるとのこと。21トリソミー以外の検査も行うから、この受診票では不足していたのかも。

せっかく予約の大混乱から解放されたと思ったのにがっかり。。。

でも、できないものは仕方がない。
次回の妊婦健診が12週目に予定されていることもあり、21トリソミー検査の期日(13週6日)にはまだ少し猶予があるので、その機会に先生に相談してみることにしました。(ちなみにこの時、妊娠9週目)

【血液・尿検査】有料だったけど無事終了

妊娠10週5日目、予約していた薬局内の施設で採血(21トリソミー以外の項目)と尿検査を受けました。こちらはclicsanteで予約後すぐに予約完了のメールが届き、検査の5日前に検査の事前指示(絶食や尿検査の方法の説明)が追加で送られてきていました。

尿検査は、検査日当時に自宅で採尿して持参するシステム。滅菌カップを使うように指示があったので、前日までに薬局で買っておきました。(カップは1ドルくらい)検査してくれた看護師さんは、「いつかまた使うかもしれないから」と帰りに滅菌検尿カップを1つ無料でくれました。

採血は、当時つわりで元気がなかったので良く覚えてないけど、6本くらいは採ったんじゃないかな。

私が検査を受けたこの施設では、今回採った血液や尿をオタワの大きな病院に送って検査するとのこと。『オンラインで結果が見れるから登録しておいてね』と、その病院のサイトの会員登録の方法を教えてくれました。また、全ての結果が出るまでに最大2週間くらいかかるとのことで、担当医が検査結果を見たかどうかは、検診の時に自分で確認するように言われました。

説明も色々ありましたが、待ち時間もなく15分程度で全て終了しました。費用は65ドル、クレジットカードで支払いました。

無事に検査できたのは良かったですが、食べづわりの時の絶食指示はこたえましたね。

2度目の妊婦検診

12週4日目、2度目の検診でした。

挨拶も早々に、先生から『なぜ、血液検査と一緒に21トリソミー検査を受けなかったのか?なんでオタワに血液検査しに行ったのか?』と聞かれ、指示された方法ではCLSCでの21トリソミー検査予約が取れないことと、採血した薬局がオタワの検査機関と連携していたことを説明。

「一緒に画面を見ながら、もう一度clic santé の使い方を詳しく教えて欲しい」とお願いしたところ、快く受け入れてもらえましたが、実際に先生が操作していっても『あれ?あれ?』と混乱していて、内心ホッとしました。笑

先生が時間をかけて色々見てくれていくうちに、私が受けるべき検査項目はPregnancyのカテゴリではなくBlood testのカテゴリであることが判明!カテゴリのBlood Testを選択し、近所の施設を探すとCLSCもヒットしました。

先生からは、『21トリソミーの検査期限が迫っているから、Emergency(24-72hr以内) の項目で予約を取って』と言われました。

clicsanteの使い方がやっと判明したところですが、予約でつまずいた時点で「パブリックシステムはコリゴリ!」と思っていた気が短い私たち。費用がかかっても良いから予約に手間取らないプライベートクリニックでharmony testを受けたいと相談したところ、先生は『高い税金を払っているし、年齢的にもあまり心配はないからパブリックのものでいいと思う』との意見で、『どうしてもプライベートのを受けたかったら処方箋を書くから、もう一度よく考えて』と言われ、話が終わってしまいました。

ちなみに、パブリックの21トリソミー検査とプライベートのharmony検査、両者を同時に受けることはできないとのこと。どんな検査をいくらで受けようが、自由に決めさせてよ〜!と思うんだけど、無料の医療サービスを提供しているお国柄、こういった選択肢の狭さは仕方がないのかもしれないですね。

その後、ドップラーで初めて胎児の心音を聞いたのですが、先の件でイラついていたので正直感動どころではありませんでした(笑)

もう一度予約に挑戦

2回目の妊婦健診から帰宅してすぐ、名目“Blood Test(Emergency  24-72hr)”で予約に挑戦してみました。先生と一緒に見た通りにやれば問題ないはず!

しかし、最寄りのCLSCでは④の段階でどの日も満員と表示されていて、予約できませんでした。少し離れたCLSCでは、空席があったのですが、⑤を入力後に送信ボタンを押してもサーバーエラーで予約完了まで辿り着けませんでした。

こんなことなら、空席の確認や予約完了まで先生に見て貰えばよかった。。
もちろん、CLSCに電話してもなかなか繋がらないので(笑)どうしようもありません。

しかし、ラッキーなことに明日はCLSCで超音波検査の日!
明日、受付の人にでも直接このエラーについて相談してみることにしました。

【超音波検査】連絡を待つだけで楽チン

ちなみに、超音波検査(ウルトラサウンド)については、医師から『数日のうちにCLSCから連絡が来るはずだから待っててね』と言われており、11週4日目の日に予約完了の電話がかかってきました。“数日のうちに”のはずが3週間も音沙汰なしだったので正直不安でしたが(笑)、とにかく待つだけで良いので楽チンです。

検査日は、連絡があった日の1週間後で、場所は最寄りのCLSCでした。検査前に2cupsの水を飲んで、膀胱に尿を溜めたまま検査に来てねと説明がありました。

メール等の文書での連絡はなく電話口だけの連絡なので、日程や場所を聞き間違えないように注意が必要ですね。

CLSCでの検査の流れ

12週5日目の日、午前11時20分の予約で超音波検査を受けてきました。

私はCLSCを利用するのは今回が初めて。受付で利用カードを作成するのに少し時間がかかったので、待合室に着いたのは11時30分でしたが、私たちの前に4組がまだ待機していました。私たちの後には誰も来なかったので、多分、午前中最後の枠だったのかも。

事前指示通り膀胱を満タンにするため、10時に排尿し500mlのお茶を飲み、さらに家を出る直前(11時頃)にも追加で150mlくらい水を飲んで来たのですが、実際に検査室に呼ばれたのは12時15分だったので、膀胱はかなりパンパンで、我慢するのが大変でした。笑

検査には21トリソミー検査の書類を持参。書類には以下のような超音波検査の結果の記入欄があり、検査をした医師に書いてもらいます。

・双子かどうか
・検査日
・NT(首の後ろのむくみのサイズ)
・LCC(頭殿長)
・PBD(頭蓋骨の横幅のサイズ)
・超音波検査の在胎週数

超音波検査は、検査技師が一通り診た後、医師に代わってもう一度診るという流れ。20-30分かけてじっくり診てくれたのはありがたかったですが、トイレを我慢するのは大変でした。笑

初めてのエコー。元気に動いている赤ちゃんの様子を確認できたし、指の骨までしっかり見えて感動しました。エコー写真は4枚もらえました。検査技師さんも医師もすごく優しくて、安心して検査が受けられました。

CLSCの受付に直談判

超音波検査後、受付に寄って21トリソミー検査の予約について尋ねてみました。

clicsanteから何度も予約を試みているが満員やエラーで予約できず、日程が迫っているので困っていると伝えると、このCLSCには検査施設(local points of service)が別にあるということ、clicsanteではその場所を選択しないと検査が受け付けられないということが判明しました。(ここのCLSC自体では検査を受け付けていないそうです)施設名と住所を教えてもらい、再度clicsanteから予約するように案内されました。

今この場で、口頭で、予約させてもらえたら安心なんだけどなぁと思いつつ、帰宅。

帰宅後、言われた通りに画面を進めてみると、教えてもらった通りの名前で施設(無料)を発見!名目はPrenatal screening とか21trisomie とかではなく、単純に“blood test 12y over“ という名前。⑤で添付書類も求められなかったのでかなり不安ですが、期日も迫っているので、翌日の朝で予約が取れたのはありがたいことでした。(念のためコメント欄に“21 trisomie”と入力しておきました。)

これまた、明日検査会場まで行ってみて様子を見るしかありません。もしダメだった場合は、その足で先生にもう一度相談しに行こうということになりました。

【21トリソミー検査】

検査当日、会場には予定時間より5分早い9:05に到着しました。

入り口の人に名前を告げると番号札をくれて、待合エリアで座って待つように言われました。朝の早い時間でしたがすでに私の前に10人くらい待っていて、15分ほど経ってようやく受付に呼ばれました。

持参していた21トリソミーの書類を受付に渡し、通っているクリニックの名前や住所、妊娠何週目かを聞かれました。受付の人は不慣れなようでしたが、突き返されることもなく受付が完了した時はホッとしました〜。ちなみに、この時は絶食などの事前指示は特にありませんでした。

採血は受付が終わった後はすぐに採血ブースに呼ばれ、1本だけ採血。(ちなみに、結果がいつ分かるのか、連絡が来るのかは教えてもらえませんでした。)

9:30にはすべて終了しました。

初めて訪れたlocal points of serviceでしたが、ワクチン接種や採血等に特化した施設のようで、私が行ったときは高齢の方の利用が多く、妊婦さんらしき人は見かけませんでした。ちなみにここもパブリックの機関なので、料金はかかりません。

これで、第1回の検査が全て終了!

そんなこんなでようやく初回で指示された検査は全て期間内にクリアできました〜!
こうやって文章にして書き起こしながら、思い出してどっと疲れます。。

医師ですら困惑するこの予約ポータル(笑)、次の章で使い方をまとめます!

【まとめ】Clicsanteの使い方

妊娠期間第1回目の血液検査・尿検査・21トリソミー検査をclicsanteで予約する手順は以下の通り。

①カテゴリー〔Specimens and Blood Test〕を選択
②カテゴリー内〔Blood Test〕を選択
③自宅の郵便番号を入力
Establishment のタブでPublicを選択
⑤最寄りのCLSC(もしくはlocal points of service)のから任意の名目を選択
⑥カレンダーから予約日を選択
⑦表示される項目(個人情報や添付書類のスキャン)を記入
⑧登録ボタンを押す

先述した通り、私は21トリソミー検査だけを無料の施設(local points of service)で受けたのですが、この方法で予約できました。血液検査と尿検査を受けた時は、local points of serviceのことを知らなかったので、④でPubulicを選択せずに最寄りの有料施設を利用しました。名目はBlood testでしたが、添付書類のおかげか尿検査も受けられました。

経験した感じ、この予約ポータルで使用されている名目は、かなりざっくりしている気がしています。「この名目で合っているかな?」と不安になりますが、実際は添付書類を見て対応してくれているような印象で、ここはあまり気にしなくてもいいんだと学びました。

ただ、今回この出来事をまとめるに当たって、私が確認できていないことが1つあります。

それは、複数の書類の添付方法です。初回の検査では2種類の受診票を持つことになりますが、1つの予約で添付できるファイルは1つだけなので、それらの添付方法は確認ができていません。私の担当医は『これの検査は全て一緒に受けられる』と言っていたので、恐らく2つの書類を並べてスキャンするか、2ページのPDFファイルにして添付するかの方法しかないと思いますが、、ここだけは注意してください。

また、ご存じの方がいれば、ぜひコメントで教えてください。

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