土に還す生ごみ処理を始めました。

同じようで違う毎日

生ごみを出す時の多少の臭いや虫は、仕方のないものと諦めている方は多いと思います。少し前までは私もその中のひとりでした。 今回は、最近初めた消滅型の生ごみ処理方法を紹介します。とても簡単な方法で、生ごみに関する不快感を解消することが出来たので、同じような悩みを持っている方の参考になると嬉しいです。

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我が家のゴミ捨て環境と問題点

寒いところで暮らしているけれど

住んでいるのはカナダ東部郊外の一軒家。冬は高く雪が積もり、土の中までカチカチに凍るほど寒くなります。それでもやはり夏は暑く、気温が30度以上になることもあります。生ごみの回収は週に1回。各家の外にあるコンポストビン(ゴミ箱)に貯めておき、決まった曜日に箱の中身を回収に来ます。このゴミ箱は堆肥化できるゴミ専用(=有機物のみ)なので、生ごみを捨てる際の袋は堆肥化できる素材で作られたものを使用する必要があります。

コンポストビン

虫が避けられない理由

冬は何もかもが凍るほど寒いので、虫に出会うこともありませんが、夏場はどうしてもゴミ箱に虫が集まってきます。先述したコンポストビン専用のゴミ袋を使う手もありますが、物のストックを増やしたくない私は古新聞で包んで捨てます。ゴミから出る水分は新聞紙が吸ってくれますが、ゴミ箱自体に密閉性がないので、やはり臭いや虫は付き物です。その他の対策として、回収日まで生ごみを冷凍庫に保管しておく人もいるようですが、我が家では冷凍庫内の衛生面を考慮して不採用。自宅で処分する方法はないかと模索していたところ、庭にそのまま埋めるという方法があることを知り、試してみることにしました。

生ごみを土に還す方法

必要な道具

特別なものは不要で、スコップ埋める場所さえあれば始められます。私の住む地域には野生のラクーンやリスが生息しているので、蓋付きの『キエーロ』も検討してみましたが、とにかく一度試してから必要性を見定めようと思い、庭土に埋めてみることにしました。理論上必須となるのは十分な量の土と日当たり(と雨除け)なので、キエーロがなくても問題ありません。深めの植木鉢でもできるので、始めやすい方法でやってみると良いと思います。

方法

手順は至ってシンプル。 ①生ごみを小さく刻み ②スコップで20cmほど掘った穴に①を入れ ③少しの水と土を足してスコップで切るようによく混ぜ合わせ(生ごみ全体に満遍なく土を付着させる)、 ④乾いた土をかけるだけ。使用後のスコップに虫が来ることもあるので、土の中に埋めておきます。分解には数日かかるので、次回以降は場所を変えながら埋めていきます。

いいこと尽くしの結果

水切りの手間さえ不要

これまでに10回ほど生ごみを埋めていますが、虫や臭いの発生はもちろん野生生物の被害も一切なく、順調そのものです。過去に埋めた場所を掘り起こしてみましたが、パイナップルの皮やエビの尻尾すら跡形もなくなっていました。生ごみを水切りする手間も不要で、肉・魚から廃油まで幅広く処分できるのが、継続できている理由だと思います。思いつきで使った古いみじん切り機も、貯める→切り刻む→持ち出すがこれ一つで完結できるので、なかなかいい仕事をしてくれていますよ。

電動のみじん切り器に役目を奪われていた子が大活躍中。生ごみを土に埋めるまでは、蓋付きの容器が便利。

工夫していること

虫や臭いを発生させないためには、分解が早まるよう 生ごみを小さく刻んでおくこと と、 乾いた土をかぶせること が大切です。キエーロには蓋が付いていますが、庭土で実践している我が家の場合は雑草マルチを使って雨除けをしています。今のところ雑草マルチで問題がないのは、雨が少なく乾燥している土地柄のおかげかもしれません。これから気候が変わった時に、分解の速さや臭いがどう変化するのか分かりませんが、経過を楽しみながら継続していこうと思います。

生ごみ≠不快

この方法は生ごみを入れても土が増えることがないので、堆肥を作る必要がない方も省スペースで始められます。今回紹介した方法は一番ミニマルなやり方なので、初期費用も準備もほぼ不要です。環境に優しくありながらも、生ごみの不快感から解放してくれるので、ごみ処理に悩む方はぜひ試してみて欲しいです。

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